お着物事例集 その2
- 3.羽織から3歳用の四つ身の着物はできませんか?
- 羽織は、前落としといって、衿付けの身頃部分を切り落としています。
そのため、四つ身の裁ち方と似ています。羽織の前身頃を、四つ身着物の後ろ身頃として使用し、
逆に羽織の後ろ身頃を、四つ身着物の前身頃として使用すれば可能です。 - 衽は、つまみ衽になります。また、胴裏も必要になってきます。
- 4.仕立て上がった着物から四つ身の着物と袖なし被布ができませんか?
- 一般に、四つ身の着物と袖なし被布、ということは、3歳〜4歳程度と考えてよいと思います。6〜7歳以上でしたら、本身のお着物にお仕立てしてよいでしょう。
- この場合は、元のお着物の裁ち切り身丈がどのくらいあるかが問題になります。もし、4尺5寸くらいの長めの裁ち切りであれば、四つ身のお着物の裁ち切り身丈を、3尺1寸程度に決め、被布に1尺4寸程度の身丈を使用し、一つ身の袖なし被布ができます。
- 元のお着物の衽や衿がありますから、半幅の布には事欠きません。短い場合は、お着物の方を2尺8寸くらいにして、残りで被布が取れるかを検討します。
- 事例の場合、お着物の裁ち切りが、長くありましたので、楽に四つ身着物と、一つ身袖なし被布ができました。八掛は、別八掛になりますが、元のお着物の八掛を使用しました。ただし、被布用の羽裏は必要です。割と小柄なお子様でしたので、被布の丈を1尺2寸位に決め、可愛らしい仕上がりにいたしました。
国家検定・ 1級和裁技能士 |
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